38 ロッドユールのカエル

ロッドユールが来たらしい ロッドユールが来ていったらしい。カエルのひぼしとボタンが残されていた。これは彼のコレクション。暖かくなったら、またそっと来てくれるだろう。                                                                                                                                    去年の夏、網戸の隙間から入り込ん で、綿ごみを纏いながらカーテンの下で乾ききったニホンアマガエル。だれしも半年先の自分の運命はわからぬもの。5月になって土の香りがしてきたら草むらの中に戻してやるつもりだ。