428  カワラタケ

カワラタケミズナラの切断面に生えたカワラタケ。白い縁取りで青味の強いタイプ。単毛に覆われてビロードの光沢がある。何かの絵図で見た古代中国の青いよろいを思い出す。北京にある世界遺産天壇の瓦屋根も深い藍色だった。日本なら信楽の青生子の火鉢の釉薬だ。たかが食膳にのぼらぬキノコと言いながら、この青い色は多くの記憶を引き出してくれる。広葉樹や針葉樹の枯れ木などに群がって発生する白色腐朽菌。人里、山奥、世界中に見られる。