291 綴れ錦の

洞爺湖中島洞爺湖中島へ出かけた。エゾシカの食害で林床の植生はいたって貧弱だが、それでも人手がほとんど入っていない樹冠の色の贅沢さがここにある。博物館桟橋の向こうに見える西山、それぞれの樹種が異なる色で秋を迎えている。エゾ、トド、ストローブマツの濃緑、カツラ、カンバ、ハリギリの鬱金色、そしてミズナラ、トチノキの代赭色。一枚仕立ての綴れ織り。出かけて見なければわからない豪奢そのもの、錦繍の秋。