229 春を数えて

ドロノキ春を迎えて輝くような萌黄の林。1944年、今から69年前、左に見える斜面の昭和新山は激しい噴火を繰り返し、この風景は火山灰で覆われていた。噴火の終息後、先ずやって来たのがこのドロノキだ。パイオニアツリーとして先陣を張り、同胞ともども風雪をともにしてはたから見ても惚れ惚れとする一斉林。でも寿命は百年足らずで、数十年先にはこの姿はない。林内ではミズキ、ハリギリ、ミズナラなど次世代が育っている。