120 生き急ぐ

ドロノキの落葉 ドロノキの落葉が始まった。8月末の昭和新山の山麓、緑濃い森の中にこの樹の根もとだけ厚い落ち葉が積み重なってゆく。ドロノキはハンノキ類とともに陽樹の代表的存在だ。7月には種子を充実させ綿毛で風に乗る。荒廃した火山灰地や河原などに着地した種子はその年の内に発芽し根を下ろす。葉は窒素分が多く良い土壌を作ると言う。なぜこの季節に葉を落とすかについては諸説が有るらしい。大木になるが寿命は百年程度。ある意味で明快な木だ。