56 飛んで飛んで回って回って

アカエゾマツの球果ドイツトウヒの球果(マツカサ)が机の上で乾燥し苞鱗が開き、翼をもった薄い種子がこぼれ落ちていた。椅子の上に立ち種子を放すとよく回りながらゆっくりと落下する。私たちは気がつかないが、種子は私たちの頭上を飛んでいる。クルクル回りながら、吹き上げる乾いた風に乗って谷を越え尾根を越えて飛び続けている。着地した場所が良ければ幸運、不運なものは地に還る。