746 光る山巓

有珠山山頂春分の日の午後3時。陽は有珠山頂のアイスバーンに反射し山巓はてらてらと輝いた。1977年噴火とその後の潜在円頂丘のせりあがりで、人々が馴染んでいた大有珠のドームと立岩は崩壊し、山頂は崩れながら岩塊を乗せ北へ300mも移動した。白く見える雪面は岩屑の堆積斜面だ。あと20年もすると植生は回復し、やがて緑に覆われる。だがそれは、このまま山頂噴火がなければの話だ。