574 時雨の後の

昭和新山ドーム時雨があって、輝いていたカラマツの葉も今は落ち込んだオーカー色。暗い空から少しだけ光が漏れて昭和新山の溶岩ドームの噴気が逆光に浮いた。生成当時は900℃もあったというドーム本体は今でも充分に熱量を保持していて、滲みこんだ水分は地下から供給される熱で蒸気となり、場所によっては勢いよく吹きだしている。