151 往く秋に

アカゲラ コンと小さな音がして、ガラス越しに下を見たらアカゲラが落ちていた。ガラスに映る碧い空を飛ぼうとしての、突然の衝突事故。そーっと静かにしていれば起き上がって事なきを得る場合もあるのだが、今回はそのまま動かなかった。可哀そうなことをした。秋も深まって黄金色のギボウシの葉の上、赤い飾り羽の小粋な姿がつらく切ない。また一つ、いのちを乗せて秋はいってしまう。